破壊の本能
ようやく坂の頂上に達しましたがそれ以上は走れません。
主人公は血走った目であたりを見回します。
トレーラーが勝ち誇ったようにその姿を現わします。
主人公はついにドアをあけ、草地の上に身を投げ出します。
トレーラーは中古車情報でも人気のあるセダンに激突、炎上します。
トレーラーの運転手は何とか両車を切り離そうとしますが、2台はもつれ合って谷底に転落、大爆発が起るのです。
破壊のシーンを目のあたりにした視聴者は、例の"代償的満足"なるものを味わうわけですが、カー映画の本道はチェイスから破壊へと通じているのかもしれません。
破壊本能という言葉は簡単に口にされます。
・・・しかし20世紀の暴力と破壊への嗜好は、もっと根深いものがあります。
徹底した破壊以外の何物でもなかった2つの大戦の記憶が、あるいはその下敷きにあるのでしょうか。